ヒゲナミンがドーピング違反禁止物質の一例にあがりました

先日、大阪府薬剤師会でのアンチ・ドーピング研修を受けてきましたスポーツファーマシストの奥谷元哉です。

ヒゲナミンがベータ2作用薬のカテゴリーに例として追加されました

ベータ2作用薬は常時禁止物質ですので競技会外の検査でも検出されたらアウトとなります。

RTPAの方は特にお気をつけてください。

2017年の変更点についての説明でヒゲナミンの禁止物質の一例への追加がありました。

まずは下記の日本薬剤師会から出された注意喚起をお読み下さい。

ヒゲナミンを含む漢方方剤

ヒゲナミンの別称(ノルコクラウリン、デメチルコクラウリン)や含有する生薬成分イボツツラフジ、附子(ブシ)、丁字(チョウジ)、細辛(サイシン)、南天実(ナンテンジツ)、呉茱萸(ゴシュユ)が書かれています。

避けた方が良い範囲が広がりましたね。

医療関係の方や漢方薬を常用されている方はピンと来る名称が並んでいますね。

個別に含まれている方剤を書きますと、

附子を含む方剤

黄土湯 温脾湯 解急蜀椒湯 葛根加朮附湯 甘草附子湯 芎帰調血飲 桂姜棗草黄辛附湯 桂枝加朮附湯 桂枝加附子湯 桂枝附子湯 香蘇散 牛車腎気丸 柴胡疎肝湯 四逆加人参湯 四逆湯 芍薬甘草附子湯 芍甘黄辛附湯 小続命湯 真武湯 滋陰至宝湯 川芎茶調散 大黄附子湯 大防風湯 竹茹温胆湯 通脈四逆加猪胆汁湯 通脈四逆湯 二朮湯 女神散 八味地黄丸 白通加猪胆汁湯 白通湯 茯苓四逆湯 附子粳米湯 附子瀉心湯 附子湯 附子理中湯 分消湯 麻黄附子甘草湯 麻黄附子細辛湯 薏苡附子敗醤散

丁字を含む方剤

治打撲一方 女神散

細辛を含む方剤

桂姜棗草黄辛附湯 芍甘黄辛附湯 小青竜湯 小青竜湯加石膏 赤丸 大黄附子湯 当帰四逆加呉茱萸生姜湯 当帰四逆湯 麻黄附子細辛湯 射干麻黄湯 立効散 苓甘姜味辛夏仁湯

呉茱萸を含む方剤

温経湯 延年半夏湯 呉茱萸湯 当帰四逆加呉茱萸生姜湯 変製心気飲

と、数多くあります。

漢方を飲まれている方でご心配な方は検索されてください。

パソコンで見ている方はCtrl+Fボタンで検索が出来ます。

スマートフォンで見ている人はブラウザの右上のボタンで検索することができます。

他の生薬で競技会時禁止となる成分

麻黄、半夏

麻黄と半夏にはエフェドリンが含まれています。

麻子仁丸

麻子仁丸にはカンナビノイド様物質が含まれている可能性があります。

特定の生薬を含む漢方方剤の調べ方

服用されている漢方薬で特定の生薬成分を含むかどうかを検索するには下記のサイトが優れています。

伝統医薬データベース

検索でヒットしなかったとしても、漢方薬は予期しない不純物が混入している可能性があるとされます。

医療用医薬品であっても漢方薬はTUE申請ができません。

そのため、通常の医薬品よりもドーピング検査という点においてはリスクが高いです。

代替の治療方法がある場合は避けた方が望ましいです。

ヒゲナミンを含む漢方方剤はたくさんあります。

常時禁止物質ですのでアンチ・ドーピングの競技者はヒゲナミンを摂取しないようにしましょう。

しかしながら、アンチ・ドーピングの相談をしていると、特定の漢方薬でないとどうしても日常生活の調子が悪くなるからやめられない、でも試合には出たいが大丈夫でしょうか?

と、大丈夫ですと嘘でも言って欲しいであろう困る質問をたまに受けます。

これは選手自身の倫理に任されており、選手自身の意思で他の治療薬に変えていただくかアンチ・ドーピングの選手を引退していただくしかありません。

一つだけ気をつけていただきたいのが、相談をして専門家から大丈夫ですと言われてもドーピング検査で検出されてしまったら陽性及び選手資格の停止は避けられません。

摂取した選手の自己責任となります。(過去に実際に薬剤師が誤った説明を行い、選手が陽性となった事例でも陽性の結果は覆りませんでした。)

これがアンチ・ドーピングルールの非常に厳しい側面なのです。


禁止物質を含まないことを検査されたサプリメント