TUEとは
Therapeutic Use Exemptionの略で、日本語訳は治療使用特例です。
もう少し具体的に書きますと、
治療目的で禁止物質を含んだ医薬品を使う場合に事前に申請を行います。申請内容が適切であれば禁止物質の使用が特例で可能となる制度です。
TUEについての誤解
申請を行えば必ず認められるわけではありません。
TUEが認められるガイドラインがあります。(転載元JADA)
治療をする上で、使用しないと健康に重大な影響を及ぼすことが予想される
他に代えられる合理的な治療方法がない
使用しても、健康を取り戻す以上に競技力を向上させる効果を生まない
ドーピングの副作用に対する治療ではない
さらに、医療用医薬品(医師の処方せんに基づく医薬品)でないとTUE申請ができないことと、医療用医薬品でも漢方薬は申請ができません。これも注意が必要です。
TUEには医師の所見を書く欄があるのでアスリートは主治医に協力してもらう必要があります。
TUE申請方法はアスリートのステータスによって変わる
アスリートのステータスは下記の4パターンです。
1 RTPAではない国内アスリート
2 JADA指定のRTPA
3 IF指定のRTPA
4 JADA及びIF指定のRTPA
RTPAとは
Registered Test Pool Athleteの略で、日本語訳は検査対象リスト・アスリートです。
簡単に説明しますと、
競技会外検査(抜き打ち検査)対象のアスリート
です。指定は、JADAまたはIFまたはその両方から行われます。
IFとは
International Federationの略で、日本語訳は国際競技連盟です。
詳細及びご自身の競技が連盟に入っているかどうかはWikipediaでご確認下さい。
〆
略称も含めてチームのドクターがいる前提でシステムが組まれている感がありますが、アスリートの多くはRTPAではない国内アスリートです。
当ブログではTUE関連の記事をまとめています。