RTPAではない国内競技者のTUEの申請方法について紹介します。
TUEやRTPAという言葉については下記の記事でまとめています。
RTPAではない国内競技者の申請が最も複雑
RTPAでない国内競技者は申請方法が以下の3パターンとなります。
国内競技会が2パターン、国際競技会が1パターンです。
国内競技会はその競技会がTUE事前申請の対象であるか否かによって分かれます。
TUE事前申請対象の競技会とは
JADAが指定する以下のリンク先に明記されている競技会の事です。
事前申請対象の国内大会に参加する場合
こちらのJADAのページの図にまとめられています。
パワーリフティングを例にしますと、フルギアの全日本パワーのみが事前申請の対象です。(2017年度まで)
事前申請はJADAへ競技会の30日前までに行います。
申請した内容で承認されれば、あとは競技会に集中するのみとなりますが、承認されなかった場合は
へ不承認通知から21日以内に不服を申し立てる必要があります。
事前申請対象ではない国内大会に参加する場合
これはTUE申請の必要がありません。
え?
と、思われたましたか?実はこの制度の問題点です。
事前申請対象ではない国内大会にRTPAではない競技者が参加する場合、競技会検査で疑わしき検査結果が通知されると、TUE申請出来る可能性のある禁止物質である場合に遡及的TUE申請を行います。
検査結果で陽性を疑われてからTUE申請を行いますのでもし申請が通らないと違反が確定します。(医師のためのTUE申請ガイドブック 2016にも申請が必ずしも通るとは限らないと記載されています。)
これは競技者にとって不利なシステムです。事前に申請できれば、競技会前に使用できるかどうかが分かります。
疑わしき検査結果が出てからの遡及的TUE申請の場合、まさにまな板の上の鯉状態で承認してくださいとお祈りするしかありません。
このリスクを回避するためには禁止物質の種類によっては競技会に出る前に使用する薬を見直す必要があります。
国際競技会へ参加する場合
TUE申請を国際競技連盟へ申請します。
競技によっては国際競技連盟へ直接ではなく、その傘下の国内競技連盟を経由して申請することもありますので該当する場合はご自身が所属されている国内競技連盟に問い合わせて下さい。
TUE申請書式
TUEの申請書式は以下のページからアスリートがダウンロードして記入し、医師の記載が必要なページは主治医に記入をお願いして下さい。
なお、申請先はJADAです。書式内に住所とFAXが記載されています。
〆
RTPAでない国内競技者は人口比率で最も多く、チームドクターの協力を得られない選手層であるにも関わらず、TUEの申請方法が最も複雑です。
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